2010年10月13日

水に沈む木

水に沈む木があります。

それは「沈水香木」と呼ばれ、色は茶褐色から赤黒いもの、黄みを帯びて浅いもの、濃い黄土色、 尋常の木質色と樹脂色の斑模様などと、いろいろと種類があるらしいです。

水中で沈んでしまうほどの比重を持つことから「沈水」と称され、加熱することで不可思議な芳香を 醸し出すために「香木」と呼ばれてきたそうです。
 
今日では「沈香」として知られています。
東南アジアのかなり広い地域に分布するらしいですが、 他の地域には絶対に見当たらないと聞いています。

全く偶然の産物として自然条件が揃わないと生み出されないモノのようで、特に良質の木塊を手にすることは大変に難しいらしいです。 

古来、中国の歴史においても、主要産地であるベトナムの歴史においても、王侯貴族にのみ許された貴重品として認識されてきたようで
勿論、我が国においても、舶載されて来る限られた品を一つ一つ慈しむように評価し、家の宝として末代に伝えるまでの存在になったようです。

いわゆる御香、香木です。
さまざまな種類の香りがあり、見た目だけで判断すると間違いの元となります。  
手にとってその質感を感じる事によって、はじめてその木塊中に凝縮された天然樹脂の集中力を感じることができると専門家より聞いております。  

香りを聞いて楽しむ事と、視覚的に楽しむ事、味覚的に楽しむ事、その他の五感を使っての楽しみ方もそうですが、それらには共通点があるように思います。  
それは、 単一の感覚だけで認識しているのでないと言う事です。

つまり嗅覚だけで感じているのではなく視覚や触覚など複合的な情報の取り込み方を知らず知ら ずのうちに行っていると言う事だと思います。  

そして、今取り込んだ情報を、自分自身が今まで得た情報と比較し、もしくは他の人の情報と照らし合わせて共感する部分、もしくは違う部分を見つけ出し優劣を感じたり、共有感を持って安心した りして楽しんでいるように感じています。  

それらはどうやら、われわれ人間が生き続けようと感じる為に必要な行為なのではないでしょうか。  

特に協調して生きていこうとする人々には そういう事が必要なのかも知れません。
ですから身体能力が低く助け合って生きていく事を良しとしている日本では、こういう独特の文化が途絶えずはぐくまれ、受け継がれてきたのでしょう。

その様に考えられんないでしょうか?  

ただ時代は変わりつつあります。
香りを聞いて楽しむような文化は、このままでは本質の無い、ただのトレンドに形を変えてしまいそうです。

そして それらが本質の無 い物になってしまった瞬間、そういう文化的な価値観は、影も形も無くなってしまうかも知れませんね。
 
たぶん、文化的な行為と言う知識欲は、生き残る為に得る知恵(生存欲)とは違い、他の人との比較する事で生きる目的、或いは生きる喜びを感じ、 生きる事を意識せずその事に熱中する事が出来る事によって、その事の為に懸命になり、継続しようと思う為に食糧を取る方法を工夫し、食事 を取り、その食事の取り方にもこだわりを持ち、自分自身の存在価値を見出し、結果的に生きてい る喜びを味わっているという 良質な思考循環を行っているのでしょう。
 
最終的には生き続ける為の欲につながるとは思いますが、二次的な効力の為に直接生きる事と結びついている様に感じられていないのではないでしょうか。 

「アートは、生きる為に必要ない!」と認識されている方が殆どだと思います。

私は、アートは生きる為に必要だから形を変え、人間界に存在し続けているのだと考えています。
 
皆様はどのようにお考えですか?  

形を変えてまで 、受け継がれてきたのはなぜでしょうか ?

人間界に、 必要だったからではないでしょうか?  

必要とされない物は 自然に淘汰されていくと言う事ではないでしょうか?  

その反対も真なりで 、今存在する物は 今必要とされている物なのでしょう。
人間も一つの要素ですから 必要無ければ 消滅の道を歩むのでしょう。
大きな枠組みの中で 、人間は、その大きな枠組みに必要とされないで自らを崩壊していこうとしているのでしょうか? 

私は、今だからこそ、今の方々に伝わる方法で、今までの経験を活かし本質を探り出し、それを形にして 伝えていく必要があるように思えます。
特に今、世界で協調して生きていこうとする動きが少しでもある今こそ、人間が生き続ける為に必要な文化の本質を見極め 、わかりやすく伝える必要がある様に思います。  

その為には 体験してもらう事が必要ですよね 。

短絡的に考えると、簡単に、そしてお手軽に体験出来るようにしてしまう事が良策の様ですね。

ただ簡略化しすぎると 本質が なくなってしまいそうです。

バランス、タイミング、順番が 難しい様に感じます。
もっと難しいのは、 言葉や習慣などや価値観が違う事です。
その問題に対しては、伝えるというより それぞれの地域、世代、性別が違う事により、価値観が違う事自体を、まず知る事が、大事かもしれません。

それぞれがそれぞれの為に懸命に生きる事は素晴らしい事なのですが、楽しいゲームをしながらその違いが埋まったり、違いに付いて話し合えたり、徐々に皆で建設的な事が出来たり、互いの気持が伝わり合えれば素晴らしい未来になると考えています。

「聞香」というのは、その様なゲームに おもえます。
一歩一歩 私なりに トライしていきたいです。

皆さん 力を かしてください !!

posted by 徳岡邦夫 at 17:42| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

茶事

茶事について考えてみました。


茶事という言葉は、古くは広く茶の湯全般を意味する言葉として、今日では 一般に、茶の湯において食事(懐石)を伴った正式な客のもてなし方を茶事と いっている様です。


亭主(ホスト)はこの一会の茶事を催すにあたって、数日前から茶室の内外をととのえ、茶事の主旨をあらわすべき道具(食器も含め)のとり合わせに心を配り、懐石料理の献立を吟味し、茶、花、菓子、御香を心配し、庭の打ち水に至るまで茶事に深く心を配り、実意をつくし客(ゲスト)をもてなす。

客はまた、亭主のこの心入れの、一つ一つをおろそかならざることを思い、実意をもって一服の茶を喫す る。


このような主客の心の交流こそが、そして、精神修行を志す事が、茶事の神髄であると思います。


その事は、利休の門人 山上宗二著「山上宗二記」の中、井伊大老の「茶湯一 会集」にも、数寄者として高名な出雲の松平不昧公の「茶礎」の中からも教えを乞う事が出来ます。

日ごろ稽古をされている方は、最終目的は茶事を行うことにあり、 茶の核心は、茶事の中に(具体的には茶事を行う亭主と客の心得の中に・・・)すべて包合されているといって良いのではないでしょうか。

太郎冠者と次郎冠者は、互いに相手の心をいたわりつつ、太郎冠者は次郎冠者を思いやり、次郎冠者はまた太郎冠者の心をおしはかり、互いに一座を建立しようとするその心情こそ、真の茶事の「核心」であると思います。

現代風には、「人と人のコミュニケーションが醸成する為のマニュアル」が作法とか、マナーなのだと表現したいです。

「作法とかマナー」は、自分自身を綺麗に見せたり自分自身を引き立てる為の物ではなく、よりスムーズにコミュニケーションを取り、その環境のバランスをよりよく保つ為に必要な物ではないでしょうか。


その事は、「茶の湯」にまったく興味の無い方の日常生活、もしくは環境の違う異国の方の生活も含め、人類が、そして生命体が生きて行く為の「核心」でも有ると感じています。

茶の湯は、 それがゆえに、つまり「生きていく為」に必要だったから「淘汰されずに 変化してきた」のだとも 考えています。

posted by 徳岡邦夫 at 13:15| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月01日

新企画

本日発売の『婦人画報11月号』にて、弊社松花堂店に関するツアーが掲載されています。
この企画は八幡市の活性化を目指し、八幡市様、松花堂美術館様、婦人画報様、JTB様、
弊社社員、さらには追手門学院の学生さんなど多くの方が集まり何度も会議を行いました。
プロの方のご意見はもちろん、若い方々のご意見を取り入れ、その結果、考案されたツアーです!!!
詳細は下記よりご確認下さい。


・婦人画報×JTB西日本 コラボレーション企画
お二人の紅葉絵巻『隠れ里もみじ旅』〜祇園ほりべ&ホテルグランヴィア京都〜
http://www.kyoto-okoshiyasu.com/play/PlanIntroduce06.aspx?supid=03K002&introid=00512

●婦人画報×JTB西日本 コラボレーション企画
お二人の紅葉絵巻『隠れ里もみじ旅』〜じき宮ざわ&京都ホテルオ−クラ〜
http://www.kyoto-okoshiyasu.com/play/PlanIntroduce06.aspx?supid=03K002&introid=00513 

既に予約でいっぱいの日も出ているそうですので、お申し込みはお早めに!!!

また現在JTB様より販売されています、
『エ−ス京都府関連バス事業 隠れたれ名所 南山城』
上記ツアーにも弊社松花堂店が含まれていますので、ご覧下さいませ。
http://www.kyoto-okoshiyasu.com/play/PlanIntroduce06.aspx?supid=03K002&introid=00505


今後、上記企画で留まらず、さらに新たな企画を生み出していきたいと思い…弊社松花堂店支配人の鈴木およびスタッフとJTBの方が計画を進めております。
今回参加して頂き、貴重なご意見を提案して頂いている学生さんと冬に新たなコラボ企画を計画中です…。
こちらもご期待下さい!!!



また、下記に弊社松花堂店ともご縁のある松花堂庭園等のブログのURLを
下記にご紹介させて頂きます。
ぜひお立ち寄りください。

松花堂昭乗研究所ブログ
http://ameblo.jp/syoujyouken

松花堂庭園・美術館ブログ
posted by 徳岡邦夫 at 17:59| 松花堂店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

吉兆80周年企画

吉兆80周年企画

ドンペリニヨン《アンディ・ウォーホル トリビュート》シリーズ
先行予約
!!! 

MHDモエヘネシーディアジオ様より2010101日に「ドンペリニヨン アンディ・ウォーホル カラーラベル」が発売されます。

京都吉兆では吉兆創業80周年を記念し、このカラーラベルを嵐山本店・HANA吉兆・グランヴィア京都店・名古屋店でお取り扱いさせて頂く事になりました。

 

このシリーズは、“Human Achievement (人類の功績)”というテーマを掲げ、進化を続けるドン ペリニヨンが、ポップアートというカテゴリを築きあげたアンディ・ウォーホルへ敬意を表し、アンディ・ウォーホル美術財団と協力して特別デザインラベルの製作を実現されたそうです。今回お取り扱いさせて頂くドンペリニヨンのラベルは「2002年」になります。

 
Colourful_Labels_White.jpg
 

ご希望のお客様は対象店舗(嵐山本店・HANA吉兆・グランヴィア京都店・名古屋店)をご予約頂く際、必ずドンペリニヨンのカラーラベルをご希望の旨、お申し付け下さい。
今回は吉兆創業80周年を記念し、幅広いお客様にお楽しみ頂けるよう、特別価格でご提供させて頂きます!!!

 

「ドンペリニヨン アンディ・ウォーホル カラーラベル」

Ø  限定30

Ø  21,000(税金・サービス料別)

  ※サービス料は店舗によって異なりますので、ご予約の際にご確認下さい。

尚、カラーラベルの色のご指定はお受けしかねます。

あらかじめご了承の程、よろしくお願い申し上げます

 

また、HANA吉兆・グランヴィア京都店・名古屋店では店頭にカラーラベルのサンプルも掲示させて頂く予定です。

数量限定となっておりますので、ご予約はお早めに!!!

posted by 徳岡邦夫 at 10:41| イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月11日

HANA吉兆イベント成功。。。第2弾始動

先日 HANA吉兆で初のワインイベントを開催させて頂きました。
お申込みが予想を上回り、2日間に分けてお越しいただきましたが、
両日ともに、ワインとお料理を楽しみ、何よりお越し下さった皆様との
出会いがあり、会話を楽しみ、新しいご縁が出来たこと大変嬉しく思います。
  
そこで、また新たな試みをいたします。

 
   モエ・エ・シャンドン  ×  日本料理 

  10月16日(土)18:00より(17:30受付開始)
  18,000円(料理・飲み物・税金・サービス料含む)
   
  HANA吉兆
    京都市東山区四条大和大路下ル大和町3−2
    (075)531−1500
      
      
今月末には1回目の試食を行い、
皆様にご満足いただける料理に仕上げてまいります。

乞う、ご期待!!
posted by 徳岡邦夫 at 15:25| HANA吉兆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月28日

ご案内

先日、笹岡隆甫さんと連絡を取りました。
お話しをする中でぜひ皆さんにお知らせしたい事が2つありましたので、
下記に記載いたします。

@
2010年10月より、NHK文化センター横浜ランドマーク教室で、スクール形式のいけばな教室を開講します。
講座は初心者向けで、10月〜3月まで、全6回(月1回土曜日13:00〜14:30)。
ぜひご参加下さい。 
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_567681.html

A 
『百花の教え』(ぶんか社)を上梓しました。
京都の老舗「伊と忠」さんに手がけていただいた可愛らしい装丁にもご注目下さい。


どちらも今まで華道とご縁のなかった方が、新たな世界を覗いてみるひとつのきっかけにして頂ければと思います。
以上、ご案内でした〜。
posted by 徳岡邦夫 at 19:10| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月20日

HANA吉兆ワインイベント

先日、9月3日(金)に催されるワインイベントの最終試食を行いました。
良いです!!3回の試食を行っただけあり、素晴らしいものに仕上がっています。
期待して下さい。
 
また、本来であれば1日だけの予定でしたが、キャンセル待ちのお客様もいらっしゃいますし、
一人でも多くのお客様に素敵な宵を楽しんで頂きたく思い、急遽、9月5日(日)にも催すこととなりました。

ただこの日に関しましては、以前よりご案内していました、「ミゲル・トーレスチリ」より輸出担当部長の方は 出席されません。
が、しかし、三国ワインさんより担当の方が来られ、私と共に一日目のイベントとは一味違うイベントにしたいと考えております。

まだ定員にも余裕がありますので、お一人でも多くの方とお会いし、素敵な宵を楽しめることを私も含め、
HANA吉兆のスタッフ一同心よりお待ちしております。
posted by 徳岡邦夫 at 15:13| HANA吉兆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月09日

学生社より書籍出版予定

今年秋ごろに新たに学生社より書籍を出版することになりました。
今回はお料理を含め、私自身の事についても書かせて頂いています。

9月にその出版を記念して京都にございますジュンク堂にてサイン会をさせて頂く事になりました。
地元でのサイン会のため私自身大変楽しみです。

9月18日(土) 15時より 京都ジュンク堂にて

皆さまにお会いできるのを楽しみにしています!
posted by 徳岡邦夫 at 12:34| イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月06日

サイン会

本年5月にシンガポールのセントーサ島に、私がプロデュースしているお店“kunio tokuoka”がオープン致しました。
来週よりシンガポールに出張し、営業状況の確認や新メニューの開発等を定期的に行っています。
今回の出張中に、先月講談社インターナショナルより出版されました書籍「KITCHO」の出版記念サイン会を紀伊國屋書店シンガポール本店にて開催することになりました。

日時:2010年8月14日(土) 16:30〜17:30
場所:紀伊國屋書店 シンガポール本店

初めての海外でのサイン会ですので、楽しみです!
もし機会がありましたら、ぜひお立ち寄り下さい。
posted by 徳岡邦夫 at 14:27| kunio tokuoka | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月02日

HANA吉兆イベント

9月3日 ワイン ×  日本料理  邁進中

本日は本年3月にリニューアルオープンしましたHANA吉兆に関するお知らせをご案内致します。
HANA吉兆の初イベントに向けて 日々準備を進めております。
私も試食を重ねて、グレードの高いものに仕上げたいと思っております。
先日 第二回の試食と当日ご用意するワインの試飲を行いました。

一口ワインを口に含んで 物足りなく感じた物も、料理を口に運べば
素晴らしい味に変わりました。
あと一カ月 皆様と驚きと感動を共有し合えるように ラストスパートです。
御期待下さい。

 御予約 お問合せは
HANA吉兆  (075)531−1500
         hana@kitcho.com

ぜひご来店下さい!
posted by 徳岡邦夫 at 18:47| HANA吉兆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする