先週末、嵐山本店にて、奥井海生堂の蔵囲い昆布と
プレステージ・シャンパンSALONのコラボディナーを行いました。
日本料理には欠かせない昆布。
だしで使うのはもちろん、時間を短く〆たり、
ふやかし刻んでアクセントに、とろろ昆布と削り鰹節とあわせたり、
酢を使わず花鰹の様に削ったり、揚げたり、炊いたりと
いろいろな食材とさまざまな使い方で料理を作ってみました。
それも、1年〜23年と長く蔵で寝かせた昆布を、
その状態によって使い方を変え、料理を構成するという
今まで経験のない昆布の使い分けで、改めて昆布の奥深さ、
力強い味の潜在能力を痛感しました。
実際、昆布を健全に熟成させることによって、
昆布のヌルヌル成分である多糖類が分解し、
アミノ酸と反応して、より複雑なうま味や香りが作り出されるようです。
コハク酸、乳酸など新たな有機酸がいくつか検出されているそうです。
お客様には、熟成の長さに加えて、年代によって
味わいが違うことを知って頂くため、
5種類の昆布だしのテイスティングも実施して、
昆布のうまみの深さを最初に味わって頂きました。
また、今回は、日本料理とシャンパンのマッチングもテーマのひとつ。
和食が世界無形文化遺産に登録されたこともあり、
日本料理には日本酒という概念にとらわれず、
シャンパンとの相性もよいことも提案させて頂きました。
今回は、SALONのヴィンテージシャンパンを提供して頂き、
市場に出回っていない貴重なシャンパンも登場し、
大変喜んで頂けました。
昆布もシャンパンも“熟成”という、健全な時の流れが、
おいしさという幸せを創り上げる。
時間の大切さを知らされた一夜でした。