京都吉兆コンプライアンス委員会のご報告
京都吉兆では、吉兆全体の「食のコンプライアンス委員会」とは別に、独自(京都吉兆)のコンプライアンス委員会を定期的に実施しております。これまで5月、6月、7月にそれぞれ1回、計3回開催してまいりました。
今回は、その一部を、皆様にご報告させて頂こうと思います。
京都吉兆は全店舗において、これまでは料理長が衛生管理責任者を兼ねておりました。しかし、今回、衛生意識をより高めるために、新たに料理長とは別に各店の衛生管理者を決めました。
管理者達は定期的に集まり、各店の現状を報告し合い、それに対しそれぞれが意見を出し合い問題点を改善し、又、良いアイデアは共有します。
その後、それらの意見をまとめ、社内法令化し遵守していくようにしております。
その結果、今まで各店それぞれに行ってきた衛生管理や価値基準が透明度を増し、色々な角度から物事を考えられるようになってきたと思います。また、社員(調理場、サービススタッフ)の一人一人の衛生管理に対する意識の向上にも繋がっております。
今まで以上に、業界的な考え方ではなく、先入観をなくしたフラットな考えで物事を進めていきたいと思っております。
議題はほんの一例ですが、以下のようなものです。
【店舗内の衛生面】
1. 調理場スタッフ
・身だしなみのチェック
・爪ブラシを使用した手洗いやアルコール消毒の徹底
*自らの判断で個人的に行うのは当然の事、全体でも1日に最低6回(仕事始め、仕事中、仕事終わりを昼・夜共に)は、必ず実施する。
以上を義務付け、各事項をチェックシートに書き込み、最終的には責任者が確認致します。
又、外部機関による、定期的な保菌検査の徹底を義務付けています。
2. 厨房内の衛生面
厨房内全体において、外部機関による定期的な検査を義務付けており、その助言を基に、以下のような事を実施しております。
・調理器具はそれぞれの器具毎に、殺菌する方法や回数を決め、それぞれの場の担当者がチェックシートへ記載すると共に、責任者の確認を義務付けています。
・食の衛生面
食材別の管理方法(冷蔵・冷凍・常温・適切な保管器具の使用)、各冷蔵・冷凍庫の温度管理(毎日)、適切な廃棄時期の決定と実施を徹底しており、チェックシートへの記載と、責任者の確認を義務付けています。
・食材(原材料)の産地管理
各食材の仕入れ毎に、信用のある仕入れ業者から産地や品質に関する証明書を頂いたり、手書きで記載して頂いたりしております。
それを元に産地表を作成し、確実な情報を把握出来るようにしております。
【サービス面】
1. サービススタッフ
・身だしなみのチェック
・手洗いやアルコール消毒の徹底
2. 食材
飲み物、氷、調味料等の適切な管理と廃棄をし、チェックシートへの記載と、責任者の確認を義務付けております。
尚、上記の全てのチェックシートは、日、週、月毎に各チェック項目を作り、適切なタイミングで実施出来るよう、工夫をしております。
今後も、このようなコンプライアンスへの意識を高め、継続する為に、PDCA(Plan:計画及びルール、Do:実施、Check:点検、Action:改善)サイクルの基本を忘れず、お客様の事を第一に考え実行していく必要があると、認識しております。
これまで同様、時に厳しく、時に温かいご助言を皆様に頂きながら、精進して参りたいと思います。
今後とも、あいかわりませず、宜しくお願い申し上げます。